銀行振込におけるバーチャル口座(仮想口座)の仕組みとメリット

ネットショップ事業主様にとって、銀行振込に関する最も煩雑な業務は、顧客の注文データと入金データとの突合せです。突合せの間違いにより、ネットショップのキャッシュフローに影響を及ぼしたり、正しく督促処理が行えずお客様に迷惑がかかったりしてしまうこともあります。
そのようなことを避けるために「バーチャル口座」を利用し、入金消込の業務を効率化しましょう。今回は、銀行振込におけるバーチャル口座(仮想口座)の仕組みとメリットをご紹介します。

バーチャル口座とは?

バーチャル口座

バーチャル口座は「仮想口座」とも呼ばれ、事業主様が法人口座に紐づく振込専用の仮想の口座番号を銀行に申込み、銀行が事業主様に貸出しするものです。事業主様は注文ごとやお客様ごとに仮想口座を割り当てることで、入金データからお客様を特定することができ、同姓同名の方や家族名義での振込みなどでも正しく入金の内訳管理を行えます。

バーチャル口座は2種類あります。1つは、注文ごとに異なる口座番号を割当てる方法。つまり、お客様が同じネットショップで再購入した場合は、口座番号が別のものになります。もう1つは、お客様ごとに口座番号を割当てる方法。お客様が同一である限り、何度注文しても振込先の口座番号は同じです。前者はお客様が不特定多数のネットショップに適しており、後者は法人向けのサービス(B to B)に適しています。

バーチャル口座運用の流れ

ここでは注文ごとに異なる口座番号を割当てる場合を例に、バーチャル口座の運用の流れを見てみましょう。

1.注文したお客様へバーチャル口座番号を通知

お客様の注文ごとにバーチャル口座番号を割り当て、お客様へ振込先口座番号として通知します。同時に、決済代行会社で決済データを作成します。

2.入金消込

決済代行会社がお客様からの入金を定期的に確認して、決済データの消込を自動的に行います。

以上を元に、注文ごとに異なる口座番号を割り当てるバーチャル口座運用の流れを具体例でご説明しましょう。
購入者A様が4月1日に商品を購入。この注文についてA様に通知される振込先の口座番号は「990001」となります。次に、A様が4月20日に商品を購入。この注文についてA様に通知される振込先の口座番号は「990002」となり、4月1日注文分の口座番号とは別の番号が通知されます。このように、口座番号が各注文と対応しているため、「990001」の口座番号に振込みがあった場合は4月1日の注文分と紐付けられます。A様が家族の口座名義で振込みをした場合でも、口座番号が注文に紐付いているため、お客様が特定できるという仕組みです。

バーチャル口座 3つのメリット

バーチャル口座 3つのメリット

1.消込処理の手間を削減

入金がどのお客様のものかを特定でき、注文と自動的に突合せができるため、入金消込処理の手間を大幅に削減できます。注文ごとに口座番号が異なるため、本人ではなく家族名義の口座から振込まれても特定可能です。

2.入金間違いを柔軟に判断

お客様が入金額を間違って振込んだ場合、手作業だと消込処理は煩雑になります。しかしバーチャル口座を利用すれば、入金間違いの判定などを柔軟に判断できます

3.お客様へのサービス向上

注文ごとの入金状況がリアルタイムで確認できるため、お客様への入金督促や入金間違いに迅速に対応することができます。

POINT

銀行振込におけるバーチャル口座(仮想口座)の仕組みとメリットのPOINT

事業主様にとって負担が大きな作業の1つである、銀行振込の注文データとの突合せ。顧客が増加して事業が拡大すればするほど、その作業は他の業務に支障を来たすことになります。しかし、バーチャル口座(仮想口座)を利用することにより、作業の負担やトラブルを減少させることが可能です。バーチャル口座をまだ利用されていない事業主様は、顧客サービス向上のためにぜひ導入をご検討ください。

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